病棟内歩行自立度の判定基準!歩行の自立度はこうやって決める!!

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病棟内の歩行自立度はめっちゃ重要

不要な安静は関節を硬くして筋力を低下させる

でもなんとなく・・「歩行は自立で!」みたいなことをすると

 

ドタン!っと転倒して骨折したり。。。

 

そんな経験をしないように

 

適切に、かつ、正確に病棟の歩行の自立度を判定する基準を伝えます

歩行自立度を変えるときの重要ポイント

  • 最大限リスクを0に近づけること
  • なるべく早く歩行の自立度を変更させること
  • 複数の視点で評価すること

不用意な安静は拘縮を起こし筋力を低下させ認知機能も低下させる

 

でも早すぎる歩行の自立度の変更は最悪の場合「転倒」につながる

 

 

その間をうまいこと見抜いて自立度を変えることがポイント

 

自立度が1日変わるだけでも1日の活動量が大きく変わる

 

  • 1日ベッドで寝ているか
  • 1日病棟を歩けるか

 

活動量は雲泥の差だ

複合的な要素で自立度は変わる

「〜〜テストをクリアしていればいいんじゃないの??」という定量的に評価する人こそ注意

 

確かに数値的に客観的に転倒の予防のテストをすることは大切

 

でもそれだけじゃ転倒を防ぐのは難しいし、もしかすると安静が必要以上に長くなっちゃうこともある

 

なんでもそうだけど複合的な要素で人を評価することが大切

 

いくつもの視点を持つことがポイント

 

転倒を客観的に評価するテスト

  • Time Up and Go
  • Functional Reach test
  • Berg balance scale
  • 10m歩行
  • 30秒立ち座りテスト

 

などなど・・

代表的なモノを紹介

 

Time Up and Go

  • カットオフ値は13秒
  • 10秒以内で問題なし
  • 20秒以内屋内外出可
  • 30秒以上はまだまだリスクあり

これは簡単にできるのでよく使っていましたね

 

ポイントは「回転」の要素が入るところ。直線歩行だけでなくクルッと体を方向転換させる機能があるかチェックできる。

 

Functional Reach test

  • 15cmがカットオフ値
  • リーチ時のバランス機能

いろんなバランス検査があるけどこれは「リーチ」の時のバランスだよね。何か物をとろう!って思った時にリーチ時にバランスを崩さないように評価しよう。

 

Berg balance scale

  • バランスの総合的な評価
  • ちょっと評価に時間がかかるのが難点
  • 45点以下で転倒リスク↑36点以下ではさらに↑

 

自分はあまり使っていなかったのが正直なところ。簡易的ではないけれど、いろんな要素が評価できるのでやった方がいいですw

→Berg balance scaleのPDFはこちらから

 

10m歩行

  • 10mの歩行速度を計測
  • 屋内歩行は24秒、屋外歩行は11秒

これも使っていたけれども主に屋外での歩行評価に使っていました

つまり10m歩行が遅すぎる=外に出た時に危険。

 

でも屋内・特に病院で生活する分には10m歩行は遅くても問題ないと考えていた。

 

だってみんな気をつけてくれるし、歩行速度が遅くて危険なことは病院には少ない。でも屋外には多い。そんな風に10m歩行を使うことが多かったですね。

 

30秒立ち座りテスト

  • 30秒間で何回立ち座りができるか
  • 14.5回がカットオフ値
  •  筋力、筋持久力の評価

簡単だから取り入れよう。5回立ち座りテストもある。(何秒かかるか計測。14秒以上かかると転倒リスク↑)

筋力低下は寝たきりの一番の原因だから、早めに筋力をUPさせよう!

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他にもこんな要素を評価しよう

持久力

単純にどれくらい歩けるか?

たとえ5mキレイに歩けても100m歩いたらフラフラだったらあぶないでしょ?

 

なのでしっかりと生活動線の歩行は何回歩いても大丈夫なくらい持久力を評価しよう

SpO2や呼吸数を測ったり、自覚的運動強度(RPE)で評価してもOK!

 

認知面

高齢者は特に注意。歩ける能力があるけど歩くと危険・・・っていうのはよくあること。

じゃあ歩かせないの?

 

いや違う。

歩けるように環境設定するのがセラピストの仕事だ。

 

誰かを補助につけたり、センサーマットを敷いたり、お散歩時間を作ったり。やることはたくさんある。

 

整形疾患であれば患部の状態

急性期の整形外科疾患であれば特に荷重や歩きすぎによる患部の炎症↑に気をつけよう

歩けるけど、歩くと炎症が↑しそうな人には少し歩行の自立度を遅らせるのも1つの手

 

吉田が実際に行っていた歩行自立度評価

全てはゴールから逆算しよう

患者さんの病院内生活スペースから生活動線を考えた時に何が必要か?

 

  • トイレは近いのか?
  • 歯磨きは座ってするのか?
  • 食堂まで近いのか?
  • トイレの段差はあるのか?
  • 両手を離しても立位が取れるのか?
  • ベッド周りでどんな動作をするのか?

などなど。

 

その患者さんが起きてから行う1日の活動を明確に予測・評価してそれを実践するのが一番良い評価になる。

 

たとえ10m歩行やTUGがクリアできていないくても、患者さんの外的因子にリスクが少なければ歩行を自立にしてしまうこともよくある。(もちろん逆にクリアしても自立度を待つ場合もある)

 

時間帯を変えて評価したり、OTやSTさん、ナースさんと協力して生活動作の確認をしたり、やることは山積みだ。

 


でもそれをちゃんと計画して1日1日のリハビリを有効にするためには頭をフル回転で使って欲しい。

 

それが自立度の評価。

 

結構難しいんだよ。でも的確に患者さんの自立度がうまく上がっていくとリハビリの効果は倍増だ。

 

それくらい日常生活の動作量は重要になる。

 

ちょっとオーバーなくらいの練習が必要

自立度を変えるときはその自立度よりもちょっとオーバーな練習が必要だ

 

たとえば歩行を自立にしたい場合は

 

  • 後ろ歩きができるか?
  • 会話をしながら歩けるか?
  • 物を持った状態で歩けるか?
  • 立ったりしゃがんだりできるか?
  • 坂道を歩けるか?
  • ふわふわした床でも歩けるか?

 

などなど。

 

つまりゴールの自立度よりもちょっと難しい課題を入れておく。

 

患者さんはどんな行動をするかわからない。

 

動ける幅が多い方が良いに決まっている。

 

幅を持たせてリハビリしよう。

音声でもまとめました→学校では習わない歩行自立度の評価

歩行自立度の判断基準のまとめ

  • 客観的な評価はできるだけやるべし
  • その評価がどんな機能をみているかを理解するべし
  • 機能的な因子だけでなく外的因子も評価するべし
  • ちょっとオーバーな練習をしていた方が安全
  • 1つの評価だけでなくいくつもの評価で複合的に評価するべし
  • 転倒予防には周りの医療従事者を巻き込んでチームでやるべし

っていった感じです。

 

自分が病院にいた時はこの「歩行の自立度」には結構こだわっていました。

 

なぜならこの歩行自立度のGoサインを出すのはセラピストでありその重要性を感じていたから。

 

1日も早く安全に的確な評価をして自立度をUPさせて患者さんの回復を手伝おう!!

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吉田直紀

吉田直紀

フリーランス理学療法士!「病院に行かない文化をつくる」がモットー。つくば・代々木で施術・トレーニング・ピラティス・インソール作成!!年間600人の専門家指導/月間10万PVメディア/さらに詳しいプロフィールはこちらから