頸部における理学療法評価〜機能解剖、カップリングモーション、インナー・アウターマッスル〜

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今回は頸部について。

なんとなく勉強していないと触るのが怖い「頸部」

その基礎と構造、さらには評価についてお伝えしますね!

頚椎の運動構造

 

頚椎は第7頚椎まであります。
その中でも上位と下位頚椎に分けて考えましょう。
頚椎の可動域の多くは上位頚椎が担っています。

屈曲・伸展・回旋に関しては→C1/2(特に回旋)がメイン

つまり環軸関節の動きが頸部にとって非常に大切になります。
この上位頚椎の動きが制限されることによって頸部に痛みや可動域制限を引き起こします。さらに脊柱にはカップリングモーションという独特の動きが生じます。

頚椎のカップリングモーションとは

 

カップリングモーションとは脊柱は側屈する時に回旋を伴うことです。
すべての脊柱にカップリングモーションが起こりますが、これがややこしい。

大まかにシンプルに

上位頚椎は側屈+反対回旋
下位頚椎は側屈+同側回旋
胸椎は側屈+同側回旋
腰椎は側屈+反対回旋

と理解しましょう。
文献によりやや異なり細かくしていますが、とりあえずこれで覚えましょう。

そして大切なのは上位と下位で逆の動きをするということ。

これをしっかり頭に入れておきましょう。

頚椎カップリングモーションをどうやって臨床に生かす?

ちょっと細かく考えてみましょう。
C1/2の上位頚椎の回旋が重要というのはわかりましたね?
ではその可動域制限が起こるとどうなるでしょうか?
本来動くはずのない下位頚椎が動いたり、上位頚椎にも負担がかかり始めます。

さらにここでカップリングモーションを考えてみる。

カップリングモーションは「側屈+回旋」です。
上位頚椎の回旋が制限されると側屈が制限されるのです。
つまり側屈の制限はもしかすると上位頚椎の回旋制限が問題かもしれないのです。

このようにしてカップリングモーションを考えてみてください。
→体幹の基礎的な評価もしっかり知っておきましょね!

 

上位頚椎・下位頚椎・胸椎の関係性

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これは胸椎の変位による質量中心が与える頚椎の影響です。

例えば、胸椎が後彎すると・・頚椎の伸展は上位ではなく下位頚椎が過剰にストレスが加わります。これは運動学的にはあまり良くないことですね。(本来は上位頚椎がメインで動くはず)

他にも前額面上で考えると質量中心が左に変位すると・・頚椎の右側屈で下位、左側屈で上位頚椎が優位に動いてしまうのです。

つまり体幹のアライメントが与える頚椎の運動連鎖は大きいということです。しっかりと正中線に脊柱を整えることで頚椎自体の負担も軽減します。

大まかに考える時は「肩甲骨・肋骨・骨盤」
これらの位置関係を変えた時に頚椎の動きや痛みがどのように変化するかを知ると臨床につながります!

頚椎の評価

 

じゃあどんな評価をするか?

頚椎は他の組織よりも慎重に扱ってください。

理由は脊髄や神経・血管・自律神経に大きな影響を与える関節だからです。
リスクを取らないように、いきなり他動運動をするよりも、視診や自動運動で評価しましょう!アライメント、動作分析、全体の関係性、たくさんの情報が転がっています。

後頭下筋群の重要性

 

後頭骨のすぐ下にある筋群が「後頭下筋群」

これがとても重要です。
まずC1/2の動きの制限をするため頚椎の動きすべてに影響を与えます。

他にも

  • 筋紡錘が豊富(大臀筋の約30倍)
  • 猫背で短縮する→頸部のインナーマッスルの抑制
  • 頭痛と関係(後頭下神経や血管を圧迫)
  • 眼球運動と関連

などなど。
短縮して過剰に緊張している人が多い後頭下筋群。
しっかりとアプローチしていきましょう。

頸部前面のアウターマッスル・インナーマッスル

 

アウターマッスルはいろいろありますが、鎖骨についている広頚筋や胸鎖乳突筋が固くなると鎖骨〜肩甲骨を通して肩の動きの制限にもなります。特に頸部前面を触ること自体が少ないので、固くなりやすい部位でもあります。→鎖骨の重要性は上肢全体につながるってことです

一方インナーマッスルの頭長筋、頸長筋は機能不全を起こしやすい。上記の後頭下筋群が短縮を起こすことにより、相反神経抑制でこのインナーマッスルが効きにくくなります。

順序としては後頭下筋群を緩めた後にインナーマッスルの促通が望ましいでしょう。(ケーズバイケースですが)

頸部のマッスルバランス

多くの頚椎の変形としてはヘッドフォワードになりやすい。

固くなって弱くなっていることもありますのでやはり個別的な評価が必要ですね!
→吉田のnoteでは動画でその辺りも説明していますよん!

もちろんこれが頸部の問題なのか、全体のバランスの問題なのかはしっかりと考えてアプローチしましょう!

頸部の治療戦略

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頸部は非常にデリケートな関節。

まずは遠位から安全に情報を拾っていきましょう。

 

これはさらっと読みやすい良書です↓↓ 

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