スクリューホームムーブメントのメカニズムと臨床評価とは?膝の痛みとの関係性!

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スクリューホームムーブメントを臨床で使うためのには?

学校時代にならう膝スクリューホームムーブメント

 

簡単に言うと

「膝が伸展する際に、膝最終伸展域30度くらいから脛骨が外旋する」

 

という現象

 

ではさらにスクリューホームムーブメントを掘り下げて臨床応用までしていきます。

  • なぜスクリューホームムーブメントが起こるのか?
  • 実はスクリューホームムーブメントが色んなタイプがある?
  • どうやって評価に繋げるのか?
  • なぜ膝の痛みにつながるのか?
    などなど。

 

スクリューホームムーブメントを理解すれば膝への理解がグッと深まります!

スクリューホームムーブメントの説明動画!

スクリューホームムーブメントが起こる2つのメカニズム

意味もなく脛骨は外旋しません。人間の運動には全て理由があります。

スクリューホームムーブメントには大きく2つの因子が関係しています。。

 

1大腿骨と脛骨の曲率半径の違い

つまり大腿骨の内側顆と外側顆の大きさの違い。内側面が外側よりも大きいため膝最終伸展域で脛骨が外旋します。

 

2靭帯の緊張バランス

ACLとMCL、LCLは膝が伸展することで緊張する。これらの靭帯が緊張することで最終域で脛骨が外旋方向の運動を起こす要因になります。

 

3種類のスクリューホームムーブメントとは

実はスクリューホームムーブメントには3つの種類があります。

  • 外旋型
  • 内旋型
  • 終末内旋型

多くの方は通常のスクリューホームムーブメントになります。

 

しかし上記に示した骨の構造的変化・靭帯の緊張の変化によってスクリューホームムーブメントが変化していきます。

 

特に靭帯の緊張バランスが変化してくるのは60代から。60代になると靭帯が緩み始める。

 

膝を伸展させると脛骨は前方変位してACLとLCLの緊張度が低くなって最終域での外旋が誘導できなくなるわけです。加えて大腿四頭筋の収縮能力低下もスクリューホームムーブメントを変化させる理由の1つ。

 

スクリューホームムーブメントの破綻はOAの始まり?

スクリューホームムーブメントが破綻しているということは。。

 

  1. ACL・LCLの緩みが生じ始めている
  2. 脛骨の前方変位と膝の伸展制限出現
  3. 同時に内側広筋の働きが弱くなる
  4. 徐々に膝OAに、、、、

 

というストーリーが完成してしまいます。

 

だからこそ早期に膝の回旋軸の変化や脛骨の前方変位、ACL・LCLの靭帯バランスを確認してスクリューホームムーブメントを評価するべきなのです。

スクリューホームムーブメントの臨床評価

具体的なOKCでの評価方法は

  • 端座位で評価
  • 膝屈曲90から膝伸展させる(他動)
  • 伸展時に脛骨粗面の動きを評価。 (自然な脛骨の外旋が誘導できていればOK)

 

さらに必要な検査は

  • ACL/LCL靭帯緩みチェック
  • 脛骨の回旋不安定性テスト
  • 大腿骨、脛骨のアライメントの評価
  • 筋肉、関節包の緊張の評価
  • 股関節、骨盤、足部機能の評価

 

を組み合わせると正確性がアップします。

加えてOKCとCKCで評価するとより臨床応用ができます。

 

単純な膝の屈伸では痛くないけど歩行時には痛い、、、なんていう人はCKCの動きをよく確認してみましょう。

合わせて読みたい記事

 

スクリューホームムーブメントを阻害する因子

膝を水平面で考えた時にどこがスクリューホームムーブメントを阻害しているか?
羅列してみましょう。

<筋肉>

  • 膝窩筋
  • 腓腹筋内側頭
  • 半膜様筋
  • 半腱様筋
  • 薄筋
  • 縫工筋

 

<靭帯>

  • 斜膝窩靭帯
  • 内側側副靭帯
  • 内側膝蓋支帯
  • 外側膝蓋支帯
  • 腸脛靭帯

 

主にこれらの組織が脛骨の外旋を制動します。1つ1つの組織を確認して伸張・滑走性を出すことが治療につながります!

 

スクリューホームムーブメントを荷重時で考える

CKCにおいても脛骨は動きます。

基本的に健常人であれば荷重時に脛骨内旋します。しかし膝OA群では脛骨の内旋が低下すると報告されています。

 

また膝OAの人の姿勢特徴としては骨盤の前傾ができないことが多い。

骨盤後傾→大腿骨外旋→脛骨はさらに外旋」というアライメントを取りやすくなるのです。

 

→運動連鎖の理解を深めたい人はこちら

 

通常であれば骨盤前傾→大腿骨内旋→脛骨外旋になるのが普通。この関係が崩れることによって膝へのストレスが加わり痛みが出現する。

 

下腿外旋症候群とスクリューホームムーブメント

膝OAが進むと下腿が外旋し始め、脛骨の関節面中心が外側に変位します。いわゆる下腿外旋症候群。

これにより内側の移動量が多くなり内側コンパートメントのメカニカルストレスが増えてくる。

 

下腿外旋症位を修正して膝を安定させることが重要な戦略。

そのためには下腿が外旋してしまう原因を評価する必要があります。

 

何が問題なのかを明確にして治療を進めましょう。

原因が改善できたら脛骨の内旋エクササイズをしっかりと行うようにしましょう↓↓

合わせて読みたい記事

 

→スクリューホームムーブメントから下肢全体をまとめたnoteはこちら

スクリューホームムーブメントのまとめと治療について

スクリューホームムーブメントの破綻を時系列的にまとめると・・・

 

  1. 加齢による靭帯のバランスが崩れる
  2. 加齢による筋力低下が起こる
  3. 徐々に膝関節の屈伸軸が変化する
  4. 下腿が外旋位で拘縮し始める
  5. 結果的にスクリューホームムーブメントが崩れる
  6. 膝の屈伸の可動域低下と軌道が崩れてメカニカルストレスが増える

 

これが結果的に膝の痛みにつながります。

 

じゃあどうしたら良いか?

 

治療としては

  • 膝関節周囲軟部組織をリリース
  • 機能的な範囲での脛骨の内旋可動域を確保
  • 膝の屈伸時の内旋・外旋運動の制限を改善
  • 自動運動で筋力をつける
  • 膝の曲げ伸ばし運動を脳で学習
  • CKCの立位、歩行へ転換する
  • CKCに関しては運動連鎖を含めて考える

 

以上となります。

 

あくまでの膝OAの一つの現象としてスクリューホームムーブメントを考えましょう!

 

→膝関節の臨床的な評価・治療を内側OAから解説しているのはこちら

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吉田直紀

吉田直紀

フリーランス理学療法士!「病院に行かない文化をつくる」がモットー。つくば・代々木で施術・トレーニング・ピラティス・インソール作成!!年間600人の専門家指導/月間10万PVメディア/さらに詳しいプロフィールはこちらから

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