臨床で使える7つの膝関節運動療法

目次

膝が痛いという場所を特定しよう

膝のどこが痛いのかって結構大事です。

大きく分けて

  • 膝蓋骨周囲(上か下か)
  • 膝の内側
  • 膝の外側
  • 膝の裏側

ですね。

これによって運動療法をざっくり使い分けます。

  • 膝蓋骨周囲(上か下か)→大腿四頭筋、膝蓋下脂肪体
  • 膝の内側→内側広筋、縫工筋、鵞足部、大内転筋
  • 膝の外側→外側広筋、腸脛靭帯
  • 膝の裏側→内外側腓腹筋、ハムストリングス 、後方軟部組織

をターゲットにします。

加えてそれに加わる神経もね。例えば内側なら伏在神経、外側なら総腓骨神経や腓腹神経など。これらの神経系の血流不全が痛みの原因になることもあるので。

吉田が絶対やる膝関節の7つの運動療法(でも以外とみんなできていないし、コツがわかっていないもの)

まずは動画でチェックしてみてね!

超代表的なやつから。リフォーマーを使ってできる運動も含めて。(リフォーマーなくてもできるように説明します)

  1. patella setting
  2. heel slide(下腿の方向を変えながら)
  3. heel raise
  4. 開脚
  5. SLRから内転
  6. ハムストリングス の遠心性収縮
  7. フロッグ

このあたりです。

めっちゃ効きます。

吉田直紀〜理学療法士〜@kibou7777

・ACL術後2ヶ月、再断裂後
・反対側のハムストリングスから腱採取
・その反対側の太ももが痛くて伸びなくて力が入らないのが今回のお悩み

リフォーマーを徹底的に生かして運動してみると。あら不思議。

曲がる、伸びる、力入る。

埋め込み動画

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このクライアントさんの反応みてください。ではいっきまーす。

patella settingをもっと効かせる2つのコツ

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超有名すぎて説明の必要がないんじゃないかと思いますがw

長座位で膝を伸展して膝蓋骨を動かす運動ですね。使う筋肉は大腿四頭筋。

Yes、これだけw

でもね効かせるコツが2つほど。

1つ目はpatella settingを行う前に膝蓋骨のmobilizationをしっかりとしておくこと。これができていないと痛みと伴いやすい(特に膝蓋骨周囲に痛みがある人)でね、多くの人がこのpatella mobilizationが弱いっす。全然動いてないw。

膝蓋骨がしっかりと動くまでやらないとダメっすよ。

2つ目は骨盤前傾を維持させること。多くの人は骨盤後傾位でpatella settingを行うけど。それだともったいない。骨盤前傾でpatella settingを行うと拮抗筋のハムストリングスが遠心性収縮がかかり、相反神経抑制的なものもかかるので伸びます。膝の伸展可動域も同時に獲得しましょう。

heel slideは回数とやり方がとても大事だ

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heel slideは本当によく使います。膝周りの血液循環をよくして神経の伸び縮みも行うからとても良いです。もちろん回数を重ねると膝の可動域も増えていきます。

ポイントは回数とやり方。

はい10回やりましょう!・・・・

じゃダメっす。

5分とか10分くらい休憩しながらやってもらいましょう。みんな運動療法の時間が短いっす。もっとしっかりと量を重ねてください。

 

あとはやり方。多くの人が膝の屈曲筋を使いがち。でもね。これは膝をリラックスして手で引っ張る&脳に膝の屈曲を覚えさせることが目的。だから膝を曲げるときは力を抜いてもらってね!伸展時は力を入れてもOK!

 

膝窩部痛がある人はheel raiseがオススめ

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heel raiseは膝窩部周囲の痛みに有効。膝屈曲時には腓腹筋内側頭が折りたたまれて膝窩部痛を発生しているという文献もありますね。

 

heel raiseの目的は

  • 腓腹筋とハムストリングス の滑走性を出す
  • 腓腹神経の滑走性を出す

これが大きな要因かなっと。

腓腹神経もハムストリングス も内側・外側があるから。heel raiseの時に足の向きを変えてしっかりと底屈・背屈させよう。これがコツです。

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足の向きを内側にしたり

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外側にして使う部位をしっかりとわけてあげよう。

加えて腓腹筋との筋連結が大きいヒラメ筋も同時にトレーニングしてあげると良いですよん。

リフォーマーだとこの負荷のコントロールが簡単にできるからいいんですよねw(自体重だと痛みが出る時があるので。)

膝の内側痛がある人には開脚

これは膝の内側に伏在神経、膝蓋骨への神経、内転筋などの繋がりがあるから。膝の内側の組織をしっかりと伸ばしてあげよう。

やり方はこれがベストです↓

徒手療法をやる人は膝の内側だけじゃなく、股関節内転筋までやるとベリーグッドです。

膝外側の痛みがある人はSLRと股関節内転を

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SLRから股関節の内転ってことは要は大臀筋が伸びるってことね。目的は大臀筋や外側広筋を伸ばすこと。

じゃあ普通に臀筋のばす四の字のストレッチやればいいんじゃない?

ノンノン。それだと膝が捻れて大体の人が「痛い!鬼!」ってクレームきますw

なのでSLRから内転の方が優しいですよん^^

相手のこともしっかり考えて運動療法を組み立てましょう。

 

ハムストリングの遠心性収縮

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これはぶっちゃけリフォーマーが最強です。リフォーマーでやれば本当に痛み変わります。でもリフォーマーない人がほとんどだと思うので。

  • 長座位から骨盤前傾のストレッチ
  • もしくは写真のように骨盤前傾のまま後方にお尻を突き出す

が一番やりやすいかも。

フロッグは膝と股関節を一気に整える

これもリフォーマーのエクササイズなのーw

でもフロッグの効果がヤバすぎて。伝えたい。この動画でやっているトレーニングです↓

でもね、これはリフォーマーなくてもできる。

立位で股関節外旋+股関節内転+膝の伸展

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この状態から膝を伸展させて内転をくわえる。

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これでフロッグの立位版が完成です。もちろんリフォーマー使った方が運動感覚は高まりやすいんだけど。代用としてはこれが良いです!

まとめ

  1. まずは膝の痛みの部位をチェック
  2. それに合わせて運動療法をカスタマイズ
  3. 再評価として運動療法後に痛みや可動域が変わっていることが大切

ですね。基本的なことですが、しっかりと運動療法が指導できれば。膝の痛みや可動域は変わります。

レッツトライでーす!

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お知らせ

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現在、TENTIALという企業さんとコラボして仕事を進めています。

主に

1TENTIALインソール代理店販売、商品開発
2TENTIALサイトの症状診断における情報設計
3TENTIALイベントの講師
4企業セミナーとパッケージでの施術

など。かなり面白いことになっています。興味ある方はFreePTsalonへどうぞ。どうしてもsalon内限定の案件になっちゃいます

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