無事に国家試験を受かった理学療法士の皆さん。おめでとうございます。
現在、理学療法士の世界ではたくさんのセミナーや本が出ています。
だからこそ何をしたらよいかわからなくなるセラピストがほとんど。
「何から勉強したらいいですか?」
よく聞かれる質問です。
徒手療法ですか? ボディワークですか?
片麻痺の評価方法ですか? 急性期の血液データですか?
どれも大事です。
セミナーに出ることも大事です。
しかし新人理学療法士が勉強しておくべき学問があります。
そしてその分野は3つだけです。
新人理学療法士の皆さんが勉強しておくべき3つの分野何か?
ズバリ!解剖学・運動学・生理学
昔からよく言われていますがこの3つの分野はとっても重要です。
これ以外ありませんというくらい重要です。
なぜか?
人間の本質を説明している分野だからです。
例で考えてみましょう。
例
右膝ACL術後の患者さん。
解剖学→どんな手術か?どのようなアライメントか?
運動学→膝関節の軌道は?歩行や運動動作を分析するとこんな感じ
生理学→術後何日目だとこれくらいの生理的機序で回復している
例
右片麻痺の患者さん 弛緩性で右肩が上がりにくい
解剖学→肩が亜脱臼している。脱臼するとこの靭帯にストレスが加わる。
運動学→肩関節の上げ方がこんな感じ。どこにストレスが加わるかな
生理学→右麻痺でこれくらいの時期だとこれくらいの予後かな.
肩が動きにくいから血液循環が悪化する
例
呼吸器疾患の患者さん 仰向けで呼吸が苦しい
解剖学→この姿勢だと胸郭が圧迫されてしまう
運動学→仰向けだと体に可動域制限が出てしまう
生理学→仰向けだと血液と酸素のガス交換しにくい
などなど
とっても大まかに書きましたがw
全ての現象を解剖・運動・生理学で説明できるのです。
整形外科であろうが、脳血管障害であろうが、呼吸器であろうが。
つまりこの3つの学問以外で説明できないことは人間の体にはありません。
だからこそ体の専門家である理学療法士はこの3つの分野を勉強して
応用することが武器になるのです。
効率的に早く成長する!1年目の具体的な勉強方法
私オススメの勉強効率の方法をお伝えします。
- 解剖学・運動学・生理学の本を叩き込む。毎日1時間読む
- 臨床に全力で取り組む (常に考えながら。テクニックは当てはめない)
- わからないことを解剖学・運動学・生理学から考える
- 病態を勉強する
- 文献を読みあさりエビデンスを知る(Google Scholarなども活用)
- セミナーに行って講師の人の本質をつかむ(ノウハウではなく考え方を学ぶ)
- テクニカルな部分を学ぶ
この順序がオススメ。
よくあるパターンとして手当たり次第セミナーに行く人。これは目的も曖昧だし、基礎的な知識が足らない人が多い。
何はともあれ解剖学・運動学・生理学を勉強すること。
これが分からなければ文献を読んでもセミナーに行ってもよくわかりません。
ではどんな解剖学・運動学・生理学の本がオススメか?
さらに追加しました!
【PTが勉強しておくべきこと】
・触診
・機能解剖学
・バイオメカニクス
・運動学
・生理学
・理学所見の正確性
・病態の知識
・エビデンス
・理学療法評価、治療
・エクササイズの選択
・動作分析
・人間力これが臨床上大切。
回り回って基礎が一番大切。
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) 2017年8月28日
さらに最近になって追加しました!解剖・運動・生理学が大切。じゃあ他には?って質問があったので動画でお答えします↓
私が1年目の時にボロボロになるまで読んだ3つの本
1プロメテウス解剖学
何より見やすいです。他の解剖の本と比較してもわかりやすい。
筋肉だけでなく、神経、血管、リンパなどもあり具体的な位置関係も把握しやすい。
3Dで捉えられると臨床でかなり応用できる1冊!解剖学書は一生使います。
2筋骨格系のキネシオロジー
これも絵がわかりやすいです。バイオメカニクスがしっかりと書いてあるし、解剖に関しても触れられています。
プロメテウスと合わせるとかなり良い感じに人間の体が理解できます。
3バーンカラーの生理学
→→カラー基本生理学
1ページごとの知識量が半端じゃないです。
人間の本質を理解できるので良いです。
医師と話す時に生理学がしっかりと入っていると信頼されます。
この3つをボロボロになるまで頭に叩き込んでください。
借りたりするのではなく購入してください。
自分の教科書で書き込みをしてください。
今は電子書籍がありますがあまりオススメしません。(持ち運びには便利)
覚えたりイメージしたりするにはこの3つの本を臨床の場に置いておく。
基礎を頭に入れて臨床に応用することで新しいアイデアや治療・評価が生まれてきます。
その他のオススメの書籍はこちら