理学療法士の吉田直紀です!
学生時代、整形外科疾患を症例に持つと必ず行う「痛みの評価」
学生が行う代表的な評価はVASを行います。
しかし、VASだけで患者さんの痛みは本当に評価できるのでしょうか?
痛みの評価でおおまかに分ける必要があるのは量と質です。
VASは痛みの量の変化を評価するものです。
過去の痛みとの量の違いを知るためには有効です。
しかし、本当に臨床として必要なのは痛みの質を評価することです。ではどんなことを評価することが重要なのでしょうか?
VASも一つの情報元ですが、情報が少なすぎるのです。
臨床では多くの情報から痛みの評価をします。
器質的問題か機能的問題か
時期:急性期、慢性期、悪化傾向、回復傾向
ここでリハビリの適応かどうかも見分ける
組織:筋、筋膜、骨格、皮膚、靭帯、関節包などどこの組織に
影響があるのか
メカニカルストレス:屈曲、伸展、回旋、側屈、圧縮、牽引
どんな動きで痛みが誘発されるか
ROM・MMT:可動域と筋力を見て組織の状態を把握
さらに治療を加えて反応をみるという検証作業が必要です。
これらの情報もまだ一部です。今後詳しく説明していきます。
痛みの評価は非常に難しいのです。
だからこそ多くの情報から、徐々に痛みの要因を探り改善する方法を見つけ出すことが求められるのです。
理学療法士の強みは科学的に分析して、論理的に検証していくことです。臨床実習でこれだけの評価が出来れば十分だと思います。
ぜひ学生のみなさんの実習に活かしてください。