足関節のテーピングの問題点は「難しい」こと。
特に足関節のテーピングは難しく、巻く機会がないトレーナーやセラピストにとっては至難の技。
しかし足関節には種子骨を咥えて28個の骨とたくさんの筋肉が交差している。
ということは足部は感覚入力と物理的な変化が起こりやすい関節なのです。
つまりたった一本のテーピングを貼るだけでも変化が起こります。
皆さんも歩いている時に小さな小石一つ靴の中に入っただけで
歩き方がかわりますよね?それくらい高度な感覚があります。
今回は簡単に貼れるセルフテーピングをご紹介します。多分10秒あれば貼れるでしょう。
ポイントはクロスサポート部分に貼ること。
物理的変化と感覚入力によって動きが変わります。
選手のセルフテーピングとしても私が使用しています。
この方法はスポーツ選手だけでなくすべての人に応用させることができます。
JARTA認定講師の吉田直紀です。
「後脛骨筋」と「長腓骨筋」のクロスサポートメカニズム
今回ご紹介するのはクロスサポートメカニズムのテーピング。
ポイントととなるのは「後脛骨筋」と「長腓骨筋」
2つの筋肉が足関節底屈時の安定性を得る機能をクロスサポートメカニズムと呼びます。
このメカニズムをテーピングで補強することで動き出しや歩きやすさ、選手の感覚が変化します。
長腓骨筋が収縮することで母指球果荷重を増加させ後脛骨筋と共同で働くことで
踵骨の回内・外のコントロールも行います。
つまりこの2つの筋肉がクロスしている点がポイントになります。
足関節捻挫を起こすとこのクロスサポートメカニズムが破綻します。
足関節内反捻挫を起こすと外側の靭帯が緩み、長腓骨筋の機能低下が起こります。
またそのままの状態で背屈動作を繰り返すと距骨が入り込まず後脛骨筋が伸びて筋力低下も同時に起こります。
さらに前足部障害の外反母趾や偏平足へと繋がっていきます。
クロスサポートメカニズムをテーピングで変化させることで
動き出しやすさ、立位感覚、蹴り出し、切り返しの主観が変わります。
クロスサポートの具体的な3つの評価方法(動画)
ではどの部分にどのようにはるか?
その前に評価をしましょう。
・触診や視診でアーチの評価。
・立位時のアーチ変化、歩行の立脚中~後期の動揺評価。(初期も影響あり)
・MMT・筋長の評価。
この3つを通して後脛骨筋と長腓骨筋のマッスルバランスとアライメントを評価します。
(もちろん他にもたくさんの評価方法があります。セミナーでお伝えしております)
簡単にまとめるとアーチを整えてあげるようにテーピングを貼るように考えましょう。
具体的なテーピング方法(動画)
これはテーピングが苦手な人でも簡単にすぐにできます。
後脛骨筋・長腓骨筋の付着部を確認後、3つのテーピング方法があります。
1クロスした付着部に四角いテーピングを貼る
2長腓骨筋に沿って貼る(張力あり)
3後脛骨筋に沿って貼る(張力あり)
※2・3どちらも貼る人もいます。
その後は動作を分析。動きや歩き方、違和感を確認してテーピングを再評価しましょう。
テーピングの張力や角度に答えはありませんので客観的な評価と主観的な評価を
すり合わせていきましょう。
まとめ
個人的にはもっともっとテーピングが簡単になるように変わってほしいと思っています。
誰でも巻けて、同じような効果が出ること。
これが結局選手のためになるわけです。
私が年内最後に行うJARTAテーピングのセミナーです。
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具体的な内容はこちらのブログ記事で紹介→JARTAテーピングの内容