よく実習時代に「痛み」の評価に悩みました。
痛みの評価=VASだ( ´Д`)y━・~~!!
え〜この痛みは10段階の内どれくらいですか?
「・・ええ〜5くらいですかね。。」
なんて言われてしまうと。タジタジしてしまいますね。
今回は痛みの評価について段階的に何を評価してどう見ればいいかをまとめておきます。
臨床につながる痛みの評価です!!
参考にしてね( ´∀`)
痛みの問診評価
痛みの問診で何を聞いていけば良いのか?列挙します。
- 痛みの部位(どの部位が痛いのか必ず患者さんに示してもらう)
- 痛みの程度(VASやNRSでおっけー。どちらかというと治療経過ででどのように変化するかで利用する)
- 痛みの種類(安静時痛、運動時痛、朝が痛い、夜が痛い、時間が経つと痛い)
- 痛み経過(痛みが出現してから良くなっている?悪くなっている?)
- 痛みの緩和、増悪(痛みが緩和するor増悪する姿勢やポジション、タイミングを聞く)
- 痛みが出るようになったきっかけ(怪我をした?慢性的なもの?)
この辺りスラスラと自然と聞くようにしてもらえるといいですね。
これらを臨床的に繋げるのであれば
- 部位→病態の把握。
- 程度→痛みの程度の軽減で治療方針が合っているのかどうかの判断
- 種類→安静時痛:炎症所見や感染の疑い、運動時痛:特定の運動で痛い場合は動きのエラー。セラピストが得意とする機能的な問題が多い。朝が痛い:不動や循環不全による影響。夜が痛い:肩関節の夜間痛など。寝る姿勢や関節内圧の問題。時間が経つと痛い:動いたメカニカルストレスが蓄積されたもの
- 経過→痛みが出現してよくなっている→自然によくなっているパターン。痛みが悪くなっている→何かしら生活動作や治療に問題があるパターン
- 緩和・増悪→これを知ることが直接的な評価に繋がる。緩和→緩和ポジションになるようにアライメントを整える。増悪→増悪するポジションにならないようにアライメントを整える
- きっかけ→外傷で痛み出した場合は組織回復の過程を考える。どの程度の損傷なのかも含めて。慢性で痛み出した場合は自分の身体の使い方やアライメントが問題。
といったことを問診内容から考えてみよう!!
臨床的によく使う理学療法の痛みの評価
ええ〜っとVASやNRSや疼痛検査表みたいなやつですかね??いえいえ。
あれはあくまでも定量的な評価。
実際に使う臨床的な評価を挙げておきます。
圧痛所見
当たり前ですが触りましょう。どこが痛いかを。専門家なので正確に触り分けてくださいね。
例:「膝の内側が痛いです」→「内側側副靭帯?半月板?大腿骨?脛骨?鵞足?腱?なんの筋肉?」
まで圧痛で特定できると最高っす!
自動運動
患者さん自身で動いてもらいましょう。その時の動き方も分析しましょう。
例:「膝曲げると痛い」→曲げた時の脛骨の動き、足部の向き、股関節の向きなどなど
他動運動
他動運動を行う前に必ず自動運動で痛みのでる範囲や角度を理解しておくこと。そうしないとオーバーに動かして痛みを助長させることがあるので注意。
他動運動をする際のポイントは
- 圧痛点と同じ部位が痛いか?
- どうすると痛みが緩和できるか?
- どうすると痛みが増強するか?
を評価しましょ。特に痛みの緩和と増強が再現できれば痛みのメカニカルストレスを理解したことになりますよね。
姿勢・荷重
OKC→CKCに変えることで運動連鎖も影響することになります。OKCでは痛くないけどCKCで荷重した途端に痛くなる。そんな人は運動連鎖をよく評価しましょう。遠位からの影響が大きいかもしれない。
あっ!姿勢ももちろんみておきましょ!
運動
「ジャンプした時が痛いです」「走って切り返した時が痛いです」という訴えがあれば動作を確認しよう。
運動方法が問題でメカニカルなストレスを出していることがある。動作分析で評価!
痛みを感じる組織と感じない組織について
痛みを感じる組織
- 骨膜
- 滑膜
- 筋膜
- 関節包
- 滑液包
- 脂肪体
- 筋肉
- 腱
痛みを感じない組織
- 半月板
- 骨
- 椎間板
- 関節唇
などなど。
組織を理解しておくことは基礎的ですが大切です。
メカニカルストレスを理解
組織に過剰なストレスが加わるから痛みが生じることが多いのでメカニカルストレスを理解しておこう。
簡単。
- 屈曲
- 伸展
- 回旋
- 側屈
- 圧縮
- 牽引
これくらいです。
歩いている時の膝OAのメカニカルストレスはなんのか考えてみましょう!
治療としては過剰なメカニカルストレスを抑えてあげれば痛みも軽減するはず。
動画でサクッと理解しよう!
痛みのまとめ
こんなこというと元も子もないですがw
痛みってめちゃくちゃ複雑です。
人を構成する要素はたくさんある
・筋肉
・骨
・血管
・神経
・リンパ
・血液
・内臓
・精神などなど。
複雑すぎる人間のカラダ。
だから1つの痛みを考える時も複数の視点が必要になる。
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) 2017年11月19日
なので細かい基礎知識も入れて多角的に痛みを捉えてみてください!
痛みを知るための3冊のおすすめ本