理学療法士の知識は深いです。
でもその知識を一般の人に伝える時は工夫が必要。
難しすぎると誰にも伝わらない。せっかくいいものなのに、伝わらなければアウト。
ヨガの解剖学の講師をさせていただいて1年くらい立ったので。
吉田の方法をお伝えします。今現在も改良中です。
授業を「その場」で考えて作り出す
えっ?無責任な( ´Д`)y━・~~って思う人がいるかも。
でもシンプルに考えて。
毎回毎回ルーティンで決まった内容の授業であればユーチューブでいいんです。
生で教えるメリットはライブ感があること。講師と受講者の間でキャッチボールが出来ること。
その場にいる人はみんな違います。毎回違います。
- 悩んでいること
- 持っている知識
- 知りたいこと
- やる気
- 年齢
- 目的
- 既往歴
などなど。
その情報を最初に知ることから始めます。相手を知ることからプレゼンは始まります。相手が何を知りたいか?何に困っているか?
だから吉田は最初の5分くらい質問して、それから授業の内容決めます。
「今日の受講者の人にはこれが一番良いはず」と。
もちろんこれは授業中に変えることがあります。
あれ?反応良くないな。と思った時は講師の伝え方が圧倒的に悪い。
だったらすぐに修正して理解度を高めてアクティブな学習に変える必要がある。
だから授業は毎回毎回その場で臨機応変に変える。
解剖学の専門用語は捨てて一般の目線で話す
専門用語は多用しない。当たり前の話ですが、専門家ほどできていない人が多い気がする。
受講者の人がいま持っている知識と新しい知識がつながった時に理解は進みます。
例えば
- 股関節の筋肉
- 股間節の骨の動き
- 骨盤と股関節のバイオメカニクス
なんてことを話してもだれも覚えていないのです。いきなり難しい英語を話される感じ。
ヨガの先生が受講者だったら
- ヨガの前屈がうまくなる股関節の使い方
- 開脚ができるようになるためのストレッチと筋トレ
- 姿勢が美しく見える股関節と骨盤の整え方
の方がみんな聞くのです笑
これはヨガの先生に限らず小学生なら小学生の言葉で考える。対象者に合わせて解剖学を変化させるってことです。
大切なのは食いつき。みんなの欲求を刺激してまずは聞いてもらうこと。入り口を開いてもらうことで初めて内容は伝わる。
その表面的な題名の裏側に本質的な解剖学をソッと入れる。
知らない間に股間節の解剖学が頭に入っているってのが理想。
大切なのは解剖学の用語を覚えることよりも。解剖学の知識を使ったヨガで人がハッピーになることだから。
講師の一方的な話は残らない
そもそも講師が一方的に話す内容は10パーセントしか残らないと言われています。
この「一方的」を早急に壊す必要があります。
日本は聞くのが丁寧すぎて意見が出ない、ディスカッションができないことが多い。
早めにこの壁を壊してフランクな空気を作り出す。すると受講者の人がどんどん発言して授業が活発になる。
ひそひそ話大歓迎。シェア大歓迎。
そしていろんな体験をうまく使って記憶に残すこと。
- 触る
- 話す
- 動く
- 体感する
そしてその「場」を講師が作り出すことが大切。
いろんな感覚を入力させることで記憶してもらう。
その場だけノートに書く解剖学は一生使えない。
だったらノートよりも体と脳で記憶して明日から使えるような解剖学にしよう
本質は全てに共通する
結論は
- 専門用語は使わない
- その場の受講者の人に合わせて授業
- 触る、話す、動く、体感する
を考える
これって人に何かを伝える時に必要な要素。つまり全てに共通するってこと。
専門的な話を一般の方にわかりやすく、そして実感してもらうことはとても大切。
特に理学療法士のような専門家はもっと一般の方へ情報を落とし込むことが大切。
知識は深くすることも大切だけど拡散させることも大切。
そしてそれは専門家から専門家ではなく。専門家から一般の方へ向けて拡散する。
理学療法士の知識と技術をもっと外部へ広げてみよう。もっといろんな可能性が見いだせるはずだから。