足関節の理学療法勉強会の内容を公開!歩行分析、評価〜治療まで考えて臨床する!

・シンプルに人間の体を捉えること
・本質をつかむこと
・考える力をつけること
・今持っている知識と技術を掛け合わせて問題を解決すること

これが吉田平日勉強会の特徴です!

さて今回は足関節平日コースの内容を一部公開!人間が地面と接する場所は足部。

その足部から得られる情報は非常に多く、しっかりと足部を評価・治療できることは整形外科疾患だけでなくても重要!しっかりと勉強して足部を理解しましょう!

目次

足関節の本質ってなに?

 

 

足関節ってなんだろう・・そもそもの疑問。

どんな関節でどんなことが得意でなぜこの関節が必要なのか。

人間になぜ足関節があるのか。まずはここから考えます。

 

この足関節とは非常に高度な関節なのです。脳の運動野や感覚野を見ても一目瞭然。

 

なぜこれだけ足部の領域が広いのか・・これは人が足部を使う必要があったからです。木を登ったり、不整地を歩いたり、大きな力を出したり。人間の発達する段階で大変重要になってきた関節です。

 

しかし現代の日本では足部の機能低下が問題になっています。道が整い、ヒールを履いたり、靴下を履いたり・・・「足」を使う環境が減り、道具や環境が整いすぎたのです。今現在多くの人が足の問題で悩んでいます。

 

足関節の特徴

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足関節という関節は

  • 人の動作の特徴や立ち方をよく表す
  • 高度な感覚入力と物理的変化を起こす
  • 可動域の対応性が非常に高い

 

という特徴があります。

足を触るだけである程度その人の立ち方や動作がわかります。

そしてインソールやテーピングをすこし入れるだけで体全体が変わります。これは高度な感覚入力を起こしやすく唯一地面に接している「足」だからこそ物理的な変化が起きやすい。

 

また多くの骨と筋肉によって可動域の対応性が非常に高い。だからこそ様々な環境に対応出来るのが足関節の役目でもあるのです。

 

つまりこの特徴から外れた足関節になると問題が起こりやすくなります。固くなって可動域が低下し、足部からの感覚入力が減って一定のパターンに固定した足部形状になると障害が発生します。

 

骨の触診と動きの相関性

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骨の動きの確認は基礎的ですが非常に大切。

・中足骨

・内側楔状骨

・舟状骨

・立方骨

・踵骨

主にこれらの骨を触り、動きを確かめ、圧痛を確認することで多くの情報が得られます。なぜその骨が固いのか?圧痛がなぜ存在するのか?そんなことを頭に入れながら触診するだけでも勉強になるのです。

 

例えば立方骨が下制している、痛みがある・・という触診の結果から何を考えるか。

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・立位の外側動揺
・距骨下関節の固定化
・腓骨の可動性低下
・中臀筋の筋力低下
・体幹の位置関係

などなど

仮説としては何十個も考えて欲しいのです。

もっと詳しく各骨の特徴や臨床のつながりをみたい人は吉田の臨床note!で確認してください。(動画あり)

 

足関節の整形外科テスト

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足関節の整形外科テストは主に不安定性・ストレステストを実施。

・前方引き出しテスト
・後方引き出しテスト
・内反、外反テスト(背屈角度を変えて各靭帯へのストレス)
・ER テスト

 

大切なことは同じ。「本質は何か」

この整形外科テストは何を確認したいのか・・というところをしっかりと把握することです。

 

そして必ずしも整形外科テストがあっているわけでもないので注意。感度と特異度もしっかりと把握することが大切です。

 

感度→患者のうち、検査で正しく陽性と出る人の割合
特異度→正常な人のうち。正しく陰性と出る人の割合

足関節を見れば歩行は予測できる!超シンプルな歩行の見方

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足部のアライメントや筋バランスを評価できるようになれば歩行の予測ができます。

とっても簡単に示すと

・前足部〜中足部=立脚中期〜後期
・後足部=立脚初期

に影響します。例えば、踵骨の動きが制限されていれば、立脚初期から運動連鎖が破綻する。逆に足指に制限があれば蹴り出し時に何かしらの問題を起こすことがある。大まかに見るとこんな感じです。

足部が苦手な人はまずこれくらいでいいので、臨床につなげていきましょう。→簡単に見る歩行分析の方法はこちら

足関節背屈制限の評価

足関節の悩みで最も多いのが

「背屈の可動域が改善しない・・」

背屈の制限の評価と考え方を考えてみました。

<後方組織の問題の例>

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<前方組織の問題の例>

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<足関節内・外側組織>

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このような仮説を検証するためには触診の正確性と個別での筋肉の伸長が必要です。
どの部分に制限があり、どのあたりが制限になりやすいかを考えます。しっかり触って動かして考える。基礎的ですが大切です。

背屈を動作分析する

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分析は何も歩行だけではありません。足関節においてはどのような背屈をするかを分析することが大切です。どの位置で、どんな動きで、角度や傾きはどうなっているのか??

→背屈の可動域制限をさらに詳しく知りたい人はこちら

内在筋を4層に分ける!足指の機能不全が深刻・・

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人間の足の指は必要だから存在します。

しかし現代の人の足指の機能低下は明らかです。可動域が低下、筋力がない、指が動かない。

これは実際に自分で動かしてみるとよくわかります。足部の内在筋の機能低下があるわけです。試しに足関節軽度底屈位でMP関節がしっかりと屈曲した状態でタオルギャザーできるかチェックしてみてください。多くの人は筋力低下を起こしています

<主な足指の内在筋>
・足底筋膜
・母指内転筋
・母指・小指外転筋
・短指屈筋、伸筋
・短母指屈筋、伸筋

などなど。

解剖の本を見直してみると色々なことに気づくとおもいます。層ごとに分けて触診をしてみましょう。

 

 

踵骨の動き・距骨下関節の運動連鎖

 

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これも私が重要している部分。特に歩行時には踵骨からの接地が強いられます。つまり踵骨によって歩行の舵取りが決まるわけです。

またこの踵骨の動きに偏りがあることで運動連鎖が破綻することが良くあります。(特に抹消への影響)だからこそ踵骨に関しては十分な内・外の動きを出すことが大切。また足底腱膜とアキレス腱の聴力バランスも評価しておくと踵骨の動きを引き出しやすいです。

 

 

足関節の治療

足部の治療は正直何でも良いとおもいます。自分が持っている手技や習った手技でもいいです。

結果が伴えば問題ありません。目的が解決されれば良いのです。

今回は

・足関節後方組織リリース

・足関節前方組織リリース

・足根骨のモビライゼーション

・中足骨のモビライゼーション・

・距骨下関節のモビライゼーション

などなどを実施。いやほんと効果が出ればなんでもいいです。

足関節の治療戦略の順序

これは私が考えている足関節の治療の優先順位です。

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という順番で考えています。

これは大きな骨が及ぼす影響が小さいものより大きいからです。どの勉強会も脊柱や仙腸関節をたいせつにするのはこの原則があるからだと考えています。

 

最後の総合実技

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立位や歩行を足部から評価して治療してみる。

できなくてもいいし

わからなくてもいい

まだまだ考えて悩む時間はたくさんあります。

皆さんのアイデアや臨床での気づきをシェアできることを楽しみにしています。

 

もっと知りたい人は吉田のnote!!で勉強するかLINE@で聞いてね〜!

 

 

足部のオススメの本

個人的にオススメの本を紹介します。

足関節捻挫予防プログラムの科学的基礎 (Sports Physical Therapy Seminar Series)

 

足部スポーツ障害治療の科学的基礎 (Sports Physical Therapy Seminar Series)

 

入谷式足底板 ~基礎編~(DVD付) (運動と医学の出版社の臨床家シリーズ)

 

足の痛みクリニカルプラクティス (整形外科臨床パサージュ)

 

運動療法のための 機能解剖学的触診技術 下肢・体幹

 

骨格筋の形と触察法

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