さてこれは難しい問題です。
スポーツ選手の体は左右対称性が良いかどうか。
理学療法士のみなさんも何気なく
「右の肩が挙がっていますね」
「左の骨盤がズレていますね」
なんて伝えていませんか?
そもそも人間は対称なのでしょうか?
一度深く追求してみましょう。
実はその左右対称にすることでパフォーマンスが
低下しているかもしれません。
<人間の体は対称性?非対称性?>
元々人間の体は左右非対称です。
内臓の数は非対称です。腎臓は2つありますが心臓は左寄りに1つ肝臓も胃も1つです。
内臓の重さが左右で異なるのです。
また、産道を通り産まれてくるときに頸椎の回旋が左右にずれて産まれてくるという説もあります。
日常生活においても、利き手・利き足・利き目などがありますね。
これだけ左右の違いがあるので、左右全く同じ人間など存在しないのです。
だから「体がズレていますね」というのは当たり前のことで体がズレていない人はいないのです。
ただこの歪みとズレが強くなると障害やケガにつながる可能性は高くなります。
一般の方であれば左右対称に戻すことで痛みや動きの改善は見込めます。
では左右で大きな差を生んでしまうスポーツ選手はどうでしょうか?
<トップアスリートはどうしているか?>
ではトップアスリートはどうでしょうか?
左右対称を気にしている選手
・イチロー
・ダルビッシュ
・片山晋呉
などなど
彼らは左右対称になるように右や左をうまく練習で使い分けているのです。
非左右対称を気にしている選手
・浅田真央
彼女は同じ方向で飛んだりするので、他の感覚入力を嫌い左右対称にはしないように練習を組んでいるそうです。
<結局左右対称と非対称はどちらが良いか>
左右対称のメリットとしてはケガのリスクが減り選手生命が長くなることです。
一方非対称のメリットとしては選手の感覚がずれにくくなりパフォーマンスが落ちにくいことです。
この問題はどちらが良い・悪いという簡単な問題ではありません。
どの時期に何をするか?
選手の感覚・主観はどうか?
なども重要になります。
例えば試合前に、矯正力の強いトレーニングや治療を行うことで左右対称に戻すとします。
しかし、選手の感覚としてはいつもと違う感覚が生まれます。
この感覚が良い方向に向けば良いですが、悪い方向に向けばパフォーマンスは低下します。
安易に左右対称が良い!!というのは実は間違いかもしれません。
今回は体についての左右対称についてのお話でした。
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