新人理学療法士に備わってほしい能力は
知識や技術じゃない。。
「悩む力と考える力」である。
なぜならそれが長い期間で考えた時に最も良いセラピストになる条件だから
もしあなたが「日々のリハビリが退屈だ・・もうやめたい」と感じているならば悩む時間と考える時間が少なくなっているかもしれない。。この能力が身につけば毎日の臨床が楽しくなる!!
セミナー飽和時代のリハビリ分野
世の中の流れ。
リハビリセミナーが飽和している。
もちろん悪いとか良いではない。勉強できる環境は昔とは雲泥の差。圧倒的に勉強できる環境になっていることは良いこと。ただ情報が溢れすぎて新人セラピストは路頭に迷っているのも現実。
・どのセミナーが良いのか?
・どの団体がいいのか?
・何から勉強すればいいのか?
・どんな資格がもらえるのか?
現代のセラピストであれば誰しもが悩む問題。
いつからか
・セミナーに行く
・資格を取る
これが目的になりつつある。
自分がなぜそのセミナーに行くか?なぜその資格を持ちたいのかを再確認しよう?もしその名前を武器にするだけならそれは自分への自信不足。
あなたが何者でもいい。何ができるかが重要。そういう時代になるから。
検索機能の発達
パソコンやスマホの普及によりわからないことはほとんどなくなった。検索するかしないかというだけである。おすすめはGoogle scholarこれで多くの文献に触れることができる。
Googleから文献検索が可能になりYoutubeではトレーニング動画も見ることができる。便利なアプリもたくさんある。さらに日々のSNSからは大量の誘惑情報。いいね!がたくさん付いている情報があたかも正しいように見えてしまう。
良くも悪くもいつ何時でも「検索」できる時代にある。この時代の流れの中にいることを理解してほしい。
検索することをやめた時に何が起こるか・・
自分の脳は今日フル回転したか?
自分で考えることができるか?
すぐに治療できるようになることが良いのか?
すぐに結果が出る・・
すぐに治せる・・
すぐにわかる・・
現代社会の流れとともに「すぐに」が重要視されている。
でも本当にすぐにできるようになることが良いのか?もしすぐに何でもできるようになってしまったら私は理学療法士を辞めている。わからないこと、新しい発見、もがくこと、悔しいこと、うれしいこと・・これらの連続だから楽しいのである。
リハビリを楽しいという表現が正しいかわからないが仕事を楽しむという感覚は大切だと思う。
悩む力と考える力
新人セラピストだけでなく、すべての人につけてほしい能力。悩む力と考える力。
<悩む力>
何を悩むのか。臨床すべてにおいて悩んでほしい。あなたが見ている現象はわからないことだらけのはず。わかったふりはしなくてもいいし、文献に当てはめようとしなくていい。人間の体はそんなに簡単ではない。
・「わからない」と自信を持って正直に認めること
・「悩む」こと
これが大切。でもほとんどの人はわからないから諦めたり。セミナーや文献に頼ってある程度のところで諦めをつける。
いいんだ、わからなくて。その分悩む時間を作る。すぐに何とかしなくてもいい。
悩んだ分だけ、悩んだ時間だけ成長する。
<考える力>
もっと考えよう。
言われた通り、本に書いてある通り、みんながやっている通りを
そのままやるだけならロボットでいい。
自分の頭が擦り切れるくらい考える。
何で歩けないのか・・
何で立てないのか・・
スマートに答えなくてもいい。
考える癖をつけよう。
考えて答えが見つかった時に驚くほど嬉しいから。
考えて悩むと何に繋がるのか
おそらくこの方法はゆっくりと成長する方法かもしれないテクニックや知識をたくさん教えてもらってそれを繰り返す方が早く治せるようになるし、早くできるようになる。もちろんそれも悪くない。
でも考えて悩む力は長期的に問題を突破する強力な力になる。そして臨床を楽しくすることにもつながる。
人から教えてもらって問題をクリアした時と自分で悩んで解決した時はどちらが嬉しいだろうか?
もちろん自分で解決した時だ。
私はリハビリという仕事を楽しんでほしいし理学療法という分野を好きになってほしい。
「臨床楽しい?」
これは私が後輩によく聞く言葉です。もしNoなら悩んで考えてもらう。たくさん。もちろんそのためのアイデアは最大限伝える。悩んで・・考えて・・目の前の問題を楽しんでみよう。