医療と旅行雑誌「ベィmagazine」
吉田が運営しているFree PT salonの企画で立ち上がった旅行雑誌企画
病院を退院した後のエンタメ
それを入院中から見せたい
退院した後に何があるのか?
どんなエンタメが見せられるのか?
その手段の一つとしてベィmagazineを作ります。
今回はその取材日記です。
ベィmagazineの旅行の想定
「じゃらん」や「るるぶ」のような立派な雑誌は作れません笑
だって理学療法士7人の素人とプロ編集者1人。会社でもなんでもないので経費も出ません。資金力なしです。
だから旅行雑誌企画もかなり設定条件絞りました。
「車椅子でもふらっといける旅行」
これをテーマに車椅子の人でも箱根に行って旅を満喫できるかを体験してきました。
- 新宿から箱根へロマンスカーで移動
- 駅で降りて美味しいグルメを堪能
- そのまま車で宿へ
- 宿でお風呂、夕食!
- 翌朝芦ノ湖・大涌谷・ポーラ美術館で観光
- 解散
という日程です!
その結果は。。。
驚きの連続でした。
電車の交通機関系はすごく丁寧で優しい
新宿駅~小田急ロマンスカーを使って箱根まで移動!
吉田は車で移動したので電車チームの感想をそのまま載せておきます!
車椅子でロマンスカーに乗り込むところから、旅はスタート!
中ではトイレの幅、洗面所の高さなど家屋調査さながら。
ゆったりスペースとは行っても、車椅子で実際入ってみると狭かったり、狭いからこそ支えになったり勉強になります!#ベィmagazine pic.twitter.com/qKb3UaF3jf
— 肩 祥平 @筋膜調整する理学療法士 (@katalogpt) 2018年12月13日
車椅子ユーザーが改札を通る。
場所によっては結構ギリギリ、最後は力技。
思ったより、車椅子での旅行は大変!#ベィmagazine #diversitylab pic.twitter.com/jv9HqdHJe6
— 肩 祥平 @筋膜調整する理学療法士 (@katalogpt) 2018年12月13日
車椅子旅行♿️
ロマンスカーに乗る
いつもならそれだけのことだけど、
普段気にも留めない段差も凄く大変になる#ベィmagazine pic.twitter.com/KYOQh92avR
— オガトレ🦈ストレッチのおにいさん (@ogaryu___) 2018年12月14日
【駅員さんの対応】
- 小田急線の駅員さんの対応はすごくいい!「スロープ出しましょうか?」とか「お手伝い必要ですか」とか声かけもしてくれました。箱根登山鉄道→ケーブルカ代行のバス→ロープウェイも引き継ぎしながらスムーズに案内してくれます!
- ロマンスカーでは駅員さんや車内清掃のおばちゃんが『スロープだそうか?』と声かけてくれました!
小田急・箱根登山鉄道では、乗車案内(スロープ出しや介助・駅構内の案内・降車駅間の連絡)をお願いしても”障害者手帳”見せて、とは一言も言われませんでした!
【駅の乗り降り】
- 車椅子不慣れな一般ユーザーとしての意見になってしまいますが…小田急線も箱根登山鉄道もスロープを出してくれるので、私みたいな初心者でも乗り降りは大丈夫そうな気がします!あと、ロープウェイも乗り降りそのものは段差がなくスムーズにできる印象!
- ロマンスカーはキャスター上げのスキルがあれば一人でも行けます。箱根登山鉄道は介助者+スロープが必要です。(箱根湯本駅で段差25cmあったので)ちなみに、JR山手線はホームと電車の隙間が広く、かなり恐かったです・・・
【トイレ】
- トイレまで一緒に付き添うことはできそうですが、トイレの行為そのものを補助するとなると素人の私はわからないことだらけ。オストメイトを初めて知ったレベルなので、サポートするのは難しいかも。1人でトイレできる人であれば、大丈夫かなという印象です。
- ロマンスカーのトイレは便利なほうだと思います。特に最新車両と旧型のものを比較すると、いろいろと改良されていることも分かりました◎”ゆったりトイレ”は、健常者が見ると広々と感じますが、車椅子が入ると目一杯ですし、介助者が一緒に入るのであれば狭いと思います。オストメイト器具の洗浄のための蛇口は、旧型車両のものではとても不便ですね。
【電車の様子】
- 座席に1人で座ってられる方なら素人の人でも箱根あたりまでならご一緒できそうな気がする。車椅子用の座席も、出入口近くで、トイレも近く。各停車駅のエレベーターにも近いので、なんとかなる気がしました。
- 車椅子のまま座れる座席もあります。通路はそこそこ広く取れているように感じます。行きの車両は、近くにキャリーケース用の荷物置き場がありました。休日に荷物が満帆になると、十分なスペースは確保できないかもしれません。これらは、”平日”だからできたことです。電車も空いていたり、指定席だったからスムーズでしたが、山手線などの普通列車が混んでいたら、案内なしでは乗り降りできないなーと感じました。
箱根の街を車椅子で移動すると
では箱根の街を車椅子で歩くと・・・
- 坂道→下りは想像以上にスピードが出て怖い
- 凸凹道→タイヤが動かなくなるのでかなり避けて通る
- マンホール→雨が降っていたのでとても滑りやすい。これも避ける
- 店に入るときの段差→気軽にお店に入れないのが辛い
これが問題になりやすい。
舗装された道を車椅子で行くのは簡単。でもそうじゃない場所は危険がいっぱい。
しかもこの日は平日だったのでまだ人が少ない。人が多いと車椅子目線だとかなり怖いです。
コンクリートでも、ちゃんと舗装されてないとキャスターが引っかかる
乗ってる人は体幹が効いてないと前に倒れて危ない…
外に出るにしても、少し道が変わるだけで危険は沢山!
まあ、キャスターによってはクリア出来るかも#ベィmagazine pic.twitter.com/oFMyv57KAn
— 岸下 ヒロム@クローン病理学療法士 (@hiromu2757) 2018年12月15日
1日目のお昼は湯葉丼直吉!入り口もGOOD??
1日目のお昼は湯葉丼直吉さんへ!めちゃくちゃ人気で、ご飯も美味しかったです!
肝心の出入りもスロープがあって入りやすかったです。
ただ玄関の出入り口は凸凹していたのでやや怖い。
小さな段差でもこの表情・・・しかも雨降ってたから余計怖かった
宿で食事?お風呂?ベッドは??
さて宿に泊まりました!今回は「かんぽの宿」というバリアフリーのお部屋に泊まりました。
早速ベッドとお風呂までの導線、リフターをチェック!
ベッドの手すり・ベッドの位置・車椅子導線のチェック。
修正した方がいい部分もありましたがおおむねGood!!
改善するとしたらあらかじめベッドの空きスペースを広くして車椅子が入りやすくなるといいですね!
リフターまでの導線と浴槽内の高さも全部チェック!!
正直リフター使用してのお風呂はかなり大変でした
もし介助者がいても準備や介助にかなりの労力がかかる。また浴槽の高さも高いためお勧めできません。
浴槽の高さ、段差、シャワーの位置設定は修正するともっと使いやすくなるなーという評価です。
そしてお待ちかねの夕食・・・
間違いなく美味しいっす!!!かんぽの宿さん!最高に美味しかったです!
そしていざ露天風呂へ!階段を降りる必要があったのですが。ちゃんと昇降機も整備されてました!!
お風呂の写真は取れませんでしたが中までは車椅子で入れます。
ただシャワー以外は難しく浴槽の中に入ることはできない状態。
ん〜なんとか車椅子の人でも露天風呂に入れたら最高なんだけどなー。
2日目!芦ノ湖・大涌谷・ポーラ美術館
2日目は芦ノ湖のロープウェイから始まり!
ロープウェイには段差が多くスロープはなし。なのでここは力技で車椅子を移動させます。
ロープウェイに乗るときにもこれだけの段差があります。結構怖いです。
でも頂上はこんなに綺麗。
やっぱり車椅子でも頂上で綺麗な景色と空気を吸いたい。
次は大涌谷
坂道はかなりハードです。。吉田の腕がパンパンになるくらい力必要です。
あと車椅子のって初めてわかった車椅子目線の怖さ。
- 車椅子目線だとお土産が見えない
- 車椅子目線だと上の商品に手が届かない
- 車椅子目線だと急に人が振り返った時が怖い
- 混んでいる場所に行くのに気が引ける
車椅子での買い物は、本人も周りも気を遣う…
しかも車椅子目線では、買い物し辛い部分が多く見つかってくる…
今日もGoPro使って車椅子視点撮影#ベィmagazine #FreePTsalon pic.twitter.com/VHxwGd6VR8
— 岸下 ヒロム@クローン病理学療法士 (@hiromu2757) 2018年12月14日
そしてポーラ美術館へ!!
正直ポーラ美術館の接客、車椅子対応は完璧でした
何1つ困ることはないです
車椅子専用の入り口もあるし、誘導もしてくれます
車椅子トイレも完璧な設計
エレベーターも「開延長」ボタンがありました。この旅行初です。病院以外であまり出会わないボタンです。
ベィmagazineのまとめ
- 電車は比較的快適
- 駅員さんはとっても優しい
- 車椅子にとっては小さな凸凹が恐怖
- 坂道も怖い
- 車椅子目線で見えないものや届かないものがたくさんある
- 露天風呂・・は車椅子では難しいのか?
- トイレの手すりや高さ、位置の設定は場所によって様々
理学療法士になって10年
ある程度リハビリのこと知っていると思っていた。でもまだまだ。
外の世界のことを何も知らなかった
外の世界の小さな壁に気づかなかった
実際に体験して気づくことは教科書には書いてないことだらけ
本当にすごく勉強になったしどれだけ車椅子で旅行に行くことが大変かもわかった
そして目線が180度変わった
ここは車椅子だったらどうしたら良いのかって考えるようになった
だからこそ
旅行へのハードルを下げて
患者さんにエンタメの光を届けて
街全体のプラットフォームが変わるようにしていきたい
医療と旅行雑誌ベィmagazineを作る意味はそこにある
誰かを救う雑誌を全力で作ります
広い改札で、suicaの残高が足りなかった時。
駅員さんが走って、自動改札までsuicaをピッとしにいってくれた。
電車の時間が迫ってるわけではなかったけど、純粋に嬉しかった。
ソフト・ハード色んな良い所、改善が見つかる旅だった。
これを言語化して雑誌にしよう👍#ベィmagazine pic.twitter.com/nIlbq4gKIR
— 肩 祥平 @筋膜調整する理学療法士 (@katalogpt) 2018年12月14日
最後に
今回のべぃmagazineはFreePTsalonのプロジェクト
だからメンバーは全員salonの人。石川、和歌山、宮城、埼玉、神奈川、東京、茨城・・・みんな自腹を切って全国から来てくれた。
本当に感謝しています。そして編集長のベィさんにも感謝感謝です。
皆で最高のmagazine作ります。そして届けます。
2019年3月のリリースをお待ちください。
FreePTsalon企画「ベィmagazine」
2日間の取材!
めちゃくちゃ面白くて勉強になりました!
理学療法士と編集者がつくる医療と旅行雑誌!良いものができそうっす!
みんな忙しいのにありがとうございます!!#ベィmagazine#freeptsalon pic.twitter.com/M1hY2nwXcU
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) 2018年12月14日
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