さてみなさんウォーミングアップしていますか?
適切なウォーミングアップの強度や時間や効果って知っていますか?
その科学についてお伝えしまーす!!
ウォーミングアップの効果
温度上昇と関連するもの
- 筋や関節の抵抗軽減
- ヘモグロビンやミオグロビンからの酸素解離増加
- 代謝の反応性向上
- 神経伝達速度の上昇
- 暑熱耐性の増加
温度上昇と関係ない効果
- 活動筋への血流量増加
- 主運動前における安静時酸素摂取量の増大
- 運動活動後増強(PAP)
- 心理的な準備
ですね。
いろんな機序が働くのでウォームアップはやっぱり必須ですね。
- 筋温が上昇すると無酸素性ATP供給が行われる→結果として筋の収縮速度が向上しパワー発揮が大きくなる
- W-upにより酸素摂取量のベースラインをあげて速やかに酸素摂取量を増やす。(体温上昇と赤血球の酸素解離の影響)
- 自律神経を交感神経を優位にする
- 温度上昇は神経ー筋の伝達速度をたかめ、中枢神経系の機能が向上する
- 暑い環境ではW-upで核心温度が上昇するのでパフォーマンス低下につながることがある
などなど。難しいこと書いたけど。はい、ウォーミングアップしましょってことです^^
静的なストレッチはパフォーマンスを低下させる・・の罠
これはよくいわれていますよね。
深く掘り下げます。
そもそもこの静的ストレッチをすると下半身の筋の筋力が低下すると(Kokkone,1998)が発表したことがきっかけです。
その研究はこれ↓
彼らは膝伸筋群・屈筋群に対して5種 類のストレッチングを15秒×3セット行った結 果、膝屈曲筋力が7.3%、膝伸展筋力が8.1%低下 したことを示した(Kokkone,1998)
これがすげー広がってしまい→ストレッチはしなくてもいいんだよ・・・的な解釈になりつつあります。
たしかにストレッチで筋力の発揮が低下するor変わらないというデータがあつまりました。
ただその研究内容をしっかりと見ましょう
- KayらBehmらは60秒以上
- Simicらは45秒以上
の静的なストレッチはパフォーマンスを低下すると報告しています。
でもさ。スポーツ現場で45~60秒間しっかりと一部位を伸ばす人います?
いないよねw
- Siatrasは10-20秒ではパフォーマンス変化しない
と報告しています。
しかもスポーツ現場でのストレッチは20秒以下が73%であるという報告があります。
つまりほとんどの人が筋力発揮が低下する20秒以上のストレッチ をしている人はいない。
ってことになります^^だからあまり気にせずストレッチしてもいいですよって僕は思います。しかも筋力低下する持続時間も短いです。
さらに。。習慣的なストレッチはパフォーマンスを高めるという研究もあります。(Kokkone)
しっかりと原著を読んで研究を理解しましょうね^^
怪我予防に対するストレッチ・筋トレ・固有受容器トレの効果
- ストレッチの予防効果なし
- 筋トレあり(一番効果あり)
- 固有受容器あり
運動前のウォームアップ
- 10-15分程度の短時間の集中的なアップが必要
- 競技特性に合わせたアップを
- 体温の上昇が必要→保持させるためにウェアも調整
- 徐々に強度を増加させ最後は最大強度のスプリント〜90%HRmaxで
- 試合時間までの空き時間はしっかりと把握。15分以上の空き時間があく場合は2分間の再ウォームアップが必要
参考文献:Effects of Warm-Up, Post-Warm-Up, and Re-Warm-Up Strategies on Explosive Efforts in Team Sports: A Systematic Review.
サッカーのハーフタイム15分間の間で。筋温ら2℃低下し、後半序盤のスプリントパフォーマンスは低下する(Mohr M,2004)
筋温をしっかりと上げて維持させることがとても大事です。
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) March 3, 2020
まとめ
サクッと書いてみました。でももっと深いですよウォームアップって^^!研究をちゃんと見分けて、何が正しくて、何が前提条件なのかをしっかりと理解しましょう。
FreePTsalonではもっと掘り下げて書いているのでぜひ参加してみてねー^^
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