どうもです。
臨床の視点の話です。
「今いる目の前の患者さんにとってのベストな答えは何か?」
です。
その答えの探し方が。
「自分の中」だけで完結してしまうと患者さんの治療の幅が狭くなります。
逆に「自分の外」と患者さんを繋げることができると治療の幅が広くなります。
これめっちゃ大切です。
ある1人の症例さんを例に上げていきますね。
「自分のリハビリ」が目の前の患者さんのベストか??
自分の枠で囲い込んだリハビリしていないか??
ACL損傷後のリハビリ・・今何が必要か?優先順位は??
茨城県日立の勉強会団体Re-LIGHTさんのところで。
「運動療法と動作分析」の講師をさせていただいた時のこと。
セミナーの最後に。
「症例検討で1人の患者さん見てもらえませんか?臨床の評価や治療その過程を知りたいです!」という要望があったので。
臨床しました。
50人近くの前で1時間ほど。
ふむふむ。。。。
すごく簡単に症例さんの評価結果・情報をまとめると
- ACL損傷術後数年経過
- アライメントや動きのエラーはなし
- 主訴は膝左右のぐらつきが怖い
- 筋肉の量が圧倒的に不足(quad/hamstrings)
です。
吉田の答えは。
「セラピスト以外のリソース使った方が早く治りそうですね。問題は筋肉量の不足。だったら筋トレをメインに治療を考えましょう・・・そう考えるとジムに通ってパーソナルトレーニング受けた方が早そうですね。」
つまり自分の治療の枠の外側とつなげた方が患者さんは早く復帰ができるという答えを出したのです。
治療の優先順位は「圧倒的な筋力量の不足」を解決すること。
その方法論としてはセラピストが行うリハビリや筋トレよりも。筋トレ専門の人や場所に任せた方が良いという選択。
保険診療とか自由診療とか。
その枠組の中だけで患者を囲うと治療の可能性が低くなる
周りと競争すると患者を囲い込んで治療の可能性が低くなる
大切なのは。
閉じてる手をつなぐ手にかえること。
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) 2018年8月4日
セラピストの枠の中?外?どこに患者さんを置く?
答えはでた。筋肉をつければいい
じゃあ問題はどうしたら一番早く、効果的に筋肉を増やすことができるのか?
その答えをセラピストの枠の中だけで考えることおそらくこんな感じだ。
- スクワット
- ランジ
- 病院内で
- 1週間に1回1時間程度
- 自主トレ指導
- ゴムバンド使って
などなど。果たしてこれが患者さんにとって1番のベストなのか?
吉田はこう提案した。セラピストの枠の外へ患者さんをつなげると
- スポーツジムに通う
- パーソナルトレーナーをつける
- 栄養指導できる人を探す
- RIZAPに通う
- Tarzanを買って読んで実践してもらう
- 筋トレのyoutubeみて実践してもらう
- 仕事中にできる筋トレを考える
- 筋肉を使う趣味やサークルを考える
どれだけ筋肉を使う時間を増やせるかがポイント。
リハビリをする週1〜2回、40分〜60分のリハビリじゃ全く足りない。
じゃそもそも治療の選択肢として「セラピストによるリハビリ」よりも「トレーナーによる筋力トレーニング」の方が良いのではないか?
「病院内のリハビリ」よりも「ジムで重りを使ったトレーニング」の方が重要じゃないか?
それが吉田の答えでした。
方法はなんでもいい。ジムでも本でもyoutubeでもパーソナルでも。
目的を達成するための手段はたくさん知っておいた方がいい。
一番良くないのは自分の枠に患者さんを囲い込むこと。囲い込んで自由度を失った患者さんをたくさん見てきた。
違う違う。そうじゃない。
もっと自分の枠の外へ。思考と臨床を広げよう。治療の可能性は無限になる。
関連記事:「患者さんのために」が「自分のポジションのために」になっていないか?
リハビリは治療の中の1つの選択肢
大切なことは「リハビリは1つの選択肢」という広い視点を持つこと。
今目の前にいる人が一番良くなる方法は何か?
その選択肢の答えがリハビリならセラピストが必要。
もし違うのであれば他の選択肢を与えることが大切。
1人で囲い込んでなんでもできますセラピストが一番患者さんの迷惑になる。
人は神様じゃない。
医者もセラピストもトレーナーもみんな同じ。
個の力は小さい。
だから自分の枠の外とつながり「個」が協力することが大事になる。
選択肢の中心は自分じゃない。患者さんだ。
患者さんを中心に臨床の選択肢を考えよう。
理学療法士のリハビリだけが患者さんの選択肢じゃないよ。ってことです。
日立のRe-LIGHTさんの勉強会講師してきました!
茨城の日立周辺のセラピスト、学生さんは注目しててね!
アツイRe-LIGHTの勉強会に参加したい人はこちらへ↓https://t.co/vf3UatNxKM pic.twitter.com/YyJe4keGKd
— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) 2018年8月13日