今日は肩関節の運動療法についてやります!
皆さんはどんな肩関節の運動療法を教えていますか?
コッドマン体操?
ローテータカフトレーニング?
うん!なんでもいんだけどw
ちなみに吉田はどちらもやりませんw
臨床10年立った今現在、現場で指導している肩関節の運動療法をお伝えします。相手の状況をしっかりと見極めて運動療法を指導してあげてね〜!
では行きます!!
肩関節疾患に対する運動療法の大前提
おそらく肩関節疾患においては「痛み」と「可動域制限」が問題になるはず。ということは。
運動療法の答えは「痛み」を出さずに「可動域」を広げていくことが正解になります。
運動療法は痛みのサイエンスから考えると「痛みを出さないこと」が最重要です。
「痛みがあるけど我慢してやってね〜」の指導は自主トレによる悪化というリスクを招きます。徹底的に痛みを排除して運動指導をしましょう。
そして肩関節の運動療法は順番も大事なのでそれも合わせて参考にしてね〜( ´∀`)
1肩関節後方組織を緩めて肩甲骨との適合性を高める自主トレ
はい、スタートポジションは四つ這いです。
最強の四つ這いです。
人間の発達の過程から考えてみても四つ這いは必ずやりましょう。
四つ這いが与える肩関節へのメリットは以下の通り
- 軸圧が肩関節後方組織を緩める(結果的に肩甲骨との適合性も高める)
- 自然と肩関節90度屈曲の角度が保たれる
- 背中の抗重力筋も促通できる
- 前鋸筋のトレーニングが容易
- 肩甲骨主体の運動学習ができる
- 肩の痛みが出にくい
とにかく。ベリーグッドです。
この状態から始めてすすめていきます。
- 四つ這いの保持
- キャット&カウ(脊柱の柔軟性UP、前鋸筋トレーニング)
- 体幹の側屈(肩甲骨の下方回旋、下制の誘導)
- 肩関節の伸展(相反神経抑制から上腕二頭筋、大胸筋の柔軟性UP)
- 四つ這いで歩く(肩甲骨の安定性UP)
- 痛みのない範囲で猫の背のばしポーズ(重力なしでの肩関節屈曲可動域UP)
この順序で進めて肩のアライメントを整えていきます。そもそも肩関節疾患の多くは肩関節後方組織が硬くなります。さらに胸椎、肩甲骨の動きもガクンと悪くなります。だからこそ四つ這いが一石三鳥くらい便利なのです^^
2座位での抗重力筋に対する自主トレ
肩関節を使うということは重力に抗する必要があります。最終的に立位で肩の動きをよくすることがポイントです。そのための準備段階として座位が必要になります。
座位にするメリットは
- 四つ這いよりも立位に近い
- 姿勢のコントロールが必要とされる
- 頭部、脊柱、骨盤の姿勢制御が可能
- 抗重力筋の活動が促しやすい
- 四つ這いよりも感覚入力が減るので立位に近くなる
です。可能であれば端座位の次には長座位を目指してみて。ハムストリングス や大臀筋の硬さを取りながら運動ができると次の立位に繋がるので!
では実際の運動はこちら↓
- 座位での頭部、脊柱、骨盤のニュートラルポジション維持(抗重力筋の活動を高める)
- ストレッチポールに手を置いた状態でのリーチ動作(胸椎伸展の誘導)
- 側方にバランスボールを置いてScapula planeでのリーチ動作(体幹の側屈と肩甲骨の動きの誘導)
- 体幹の回旋(胸椎の動きの誘導)
- 後方にバランスボールを置いて寄っ掛かりながらの胸椎伸展と上肢挙上(肩関節屈曲の脊柱と肩甲骨、上腕骨の運動学習)
3立位動作で肩関節の動きの獲得
おす、やっとここまできました。
肩関節の動きを立位でやります。
もちろん難易度は高いですが。今までの自主トレを丁寧にやっていれば、最初よりも圧倒的に動きは広がり痛みも少ないはずです。
立位にするメリットは
- 感覚入力が最も少なく難しい課題
- 実生活に近い
- 下半身の影響が大きくなる
では実際の自主トレの流れです。
- 立位でニュートラルポジションをとる
- ニュートラルを維持したまま肩関節伸展を行う(相反神経抑制で上腕二頭筋や大胸筋にアプローチ)
- 立位で壁ふきをする(上肢挙上の位置を運動学習)
- 壁に頭、背中、骨盤をつけて肩関節屈曲を行う(姿勢運動制御)
- Scapula plane上での上肢挙上(最も負荷の少ない位置で上肢の挙上を行う)
まとめ
四つ這い、座位、立位へと姿勢変化とともに運動を意図を考えて処方してあげましょう!
運動は薬です。でも適当な運動は体を悪化させます。
専門的知識から作り出した運動療法はとても効果的です。
もちろん代償や痛みが出る時は即座に運動の負荷やエクササイズをコントロールしてください。
それがプロフェッショナルです。
では臨床で試してみてくださ〜い^^
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